今はめったに使わなくなったからこそ知っておきたい!手紙の書き方

今は、手紙を書く機会が減っています。だからと言って、何も知らないと困ります。困ると言うよりも、気付かない内に恥をかくことになりかねません。

手紙を書く機会がなかろうと、知識として手紙の書き方を覚えておくと素敵な大人の第一歩になります。まずは基本的なことだけでも知っておくことをオススメします。

宛名の書き方でまず注意点としてあげられるのが、基本は縦書きということです。横書きがダメということではありませんが、相手や内容によっては縦書きの方が、相手に失礼になりません。

また、何でも「様」をつければいいと思っている人もいるかもしれません。敬称はきちんと使い分ける方が、やはり適切なマナーだと言えます。

「様」は、個人宛の場合で一般的に使われます。「殿」もありますが、これはビジネスで職名のある個人宛に使われるものです。

「御中」は、企業や組織、また団体等、個人ではない場合に使います。

「各位」は、同一の手紙を個別に多数宛てで送る場合に使います。

「御一同様」は、一つの手紙を同一組織や同一部署の全員への場合に使います。

個人が手紙を出す場合に使わない敬称もありますが、参考になると思います。

時々、年賀状を自宅で印刷する場合に宛名書きと裏面が逆さまになってしまったモノを見ますが、天地逆にならないようにしましょう。

手紙の本文の書き方ですが、なかなか難しく、かしこまった文章が書けないと言う人は多いでしょう。ただ、知っているのと知らないのとは大きく違い、書けなくても知っていれば相手に失礼な失敗はせずにすみます。

文章の流れとしては、①頭語(拝啓などの言葉)②前文(時候の挨拶など)③主文(用件)④末文(相手への気遣いやまとめ)⑤結語(敬具などの言葉)⑥手紙を書いた日⑦差出人の名前⑧宛名⑨副文(追伸など)となります。

ハガキの場合は、紙面が限られているので前文などは省いても構いません。逆に書ききれない時は、宛名側の紙面に続きを書くことが可能ですが、慣れないと書きづらいかもしれません。書く場合は、ハガキの長辺を縦に置いた向きで下半分を使うようにします。

「拝啓」や「前略」の使い方が分からないと言う人もいます。頭語があれば当然結語もつき、シチュエーションで上手く使い分けるようにしましょう。

頭語「拝啓」-結語「敬具」は、一般的な手紙に使います。

「謹啓・粛啓」-「敬具」は、あらたまった手紙に使います。

「再啓・追啓」-「拝具・敬白」は、その日のうちに二度出したり、同じ用件で再度出すときに使います。

「急啓」-「草々・不一」は、急用で出す時に使います。

「前略・冠省」-「草々・不一」は、前文を省略する時に使います。

「拝復・復啓」-「拝具・敬白」は、一般的な返信の時に使います。

「謹復・敬復」-「再拝頓首」は、あらたまった返信の時に使います。

また、副文では、「追記・追伸・二伸」があり、その結語は通常省略しますが、入れるならば「右まで」となります。ただし、改まった手紙では、副文は失礼になるので書き忘れ等がある時は、書き直す方がいいです。

また時々見かける「かしこ」ですが、女性専用の結語になります。「粗々かしこ」と書くこともあります。

全体として、例えば、話の時には「できたら、○○して欲しい。」なんて言い方はしても、手紙では「できれば、○○していただけると有難いのですが。」等、話し言葉と書き言葉は違うことも知っておきましょう。

こうやって見ると、そこまでは難しくて書けないと感じる人も多いでしょう。無理に難しい文章を書かなくても、真心こめて書くだけでも充分と言えます。

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