一見、葬儀で故人とお別れしてそれで終わりと思いがちですが、実際にはそれで終わりではありません。葬儀後は、法事を行うことになっていきます。

今は葬儀も簡素化の傾向があるので、法事までとなると手間に思うかもしれませんが、法事の意味を考えるとまったく行わないと言う訳にはいかないでしょう。元々法事を行う意味は、死者の冥福をお祈りしたり、家族や回りの人間が故人を偲び、その悲しみから立ち直るためのものでもあります。

厳密に言えば法事と法要は若干違います。

法要…読経などの供養の儀式部分を指します。追善供養とも言います。

法事…法要だけでなく、それに併せて行われる食事などを含めたものになります。

しかし、意味がわかっていれば同じと思ってさほど問題ないと思います。

故人が亡くなった日を「命日」と言うのは知っているでしょうが、細かく言えば「祥月命日(しょうつきめいにち)」と言います。日にちのみで表すと「月命日」になります。信心深い家では月命日に僧侶を呼んで読経をしてもらう家庭もありますが、そこまではなかなかできるものではありません。

だからと言うわけではないのですが、法事も簡略化したり回数を減らす傾向があります。とはいえ、全く行わないということではなく、主だった法事はまだまだ行われています。主に重要な法事は以下になります。

初七日(7日目)・四十九日(49日目~忌明け~)・一周忌(満1年目)・三回忌(満2年目)・三十三回忌(満32年目)

本来ならば、四十九日までにも七日ごとに法要がありますが、毎週のように行うところは今は少ないでしょう。そもそも仏教では、人が亡くなってからの四十九日までを「中陰(ちゅういん)」と言います。

閻魔大王による裁きが七日ごとに行われるとされており、この間、死者は現世と冥土の間をさまよいます。裁きが下りる四十九日後に死者が極楽浄土へ旅立てるよう、遺族が供養します。

三回忌の後も七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌とありますが、ここまで細かく行っている家庭は、今は少数派ではないでしょうか。その中でも三十三回忌を弔い上げとしている所は多いのですが、その後に行われる五十回忌を最後とする家庭もまだあります。

どこまで細かく行うにしろ年単位で期間があいてしまう為、服装はどうしたらいいのか、何を用意したらいいのか、ルールやマナーを忘れたり、わからなくなってしまうものです。

もし法要の案内が来た場合、どうすればいいのか。まず、なるべく出席した方がいいのですが、何より返事は早めにしましょう。また、特に案内がなければ内輪で小さく営まれることが予想されるので、自分から問い合わせることは避けるべきです。

出席する場合の服装ですが、やはり色は黒が一番失礼にあたりません。男性ならばスーツ、女性ならばワンピースかスーツが間違いないでしょう。

ネクタイやベルト、女性ならばバッグなどの小物類も黒にした方が場にふさわしいと言えます。アクセサリーは、結婚指輪やパールなどはOKです。

「平服でおいで下さい。」となっている場合は、地味目の服装に黒のネクタイというのもありです。

葬儀では香典を用意しますが、法事も香典を用意します。表書きは、仏式ならば「御仏前・御供物料」、神式は「御玉串料・御榊代・御神前」、キリスト教ならば「お花料・御花料・御ミサ料」とします。

金額は故人との関係や夫婦で出席する場合などによって変わってきますが、目安としては五千円~三万円となります。場所や状況によっては供物(お菓子や線香など)を持参する形でもいいと思います。